おおすみ法律事務所 鹿屋市の弁護士事務所

法律情報

過払金返還請求とは

1 はじめに

消費者金融から借金をしている場合,契約上の利息が,利息制限法で定められた上限利率よりも高く設定されていることがあります。

消費者金融からの借金を数年以上繰り返して,借入や返済を続けている場合,利息制限法の定める上限利率(下表)にしたがい計算しなおすと,本来の借金は既になくなっていて,払い過ぎ,すなわち過払いとなっている可能性があります。

制限利率の表

 

2 過払いの目安

借入期間が5年以上で金利が18%を超える場合,過払金が発生している可能性が非常に高いです。10年以上借入や返済が続いていれば,多くの場合は過払いとなっていて,100万円以上の過払いになっていることも多々あります。

借りたり返したりのパターンによって過払いかどうか,その程度は,必ずしも年数と一致しません。

少額(20万円未満)の借入が長く続き,最近になって借入が大幅に増えたという場合,年数のわりに過払いになりにくいです。逆に,早い時期から多額の借入枠が設定され,枠一杯近くで借り入れと返済を長期間続けてきた場合,多くの場合,過払いとなっています。

長期間返済を続けていたら,過払いじゃないかと疑ってみた方がよいでしょう。

 

3 貸金業法の改正

貸金業法などの改正で2010年6月から,貸金業者が年20%を超える金利で貸付をすると,刑事罰を受けることになり,このころから,利息制限法の上限金利の範囲内で貸し付ける消費者金融も増えてきました。そのため,以前に比べると,借入期間が短い場合,過払いにならないケースも増えてきました。

もっとも,「最初は利息制限法の金利を超える金利で借りていたが,最近になって金利が下がった」という場合は,過払いとなりえますし,業者によっては,相変わらず利息制限法の上限金利を超えた利率で貸し付けをしているところもあります。

過払いかどうか分からない場合には,まずは弁護士に計算を依頼してはいかがでしょうか。